ちょっとばかし事情があって、激しくからだを使うことができない。あちこちのイベントに参加するわけにもいかないので、昨日は夏に向けて髪を切りに。せっかくだから「ランチでもしない？」と奥さんを誘って出かけた。

　行きにどことなくお蕎麦やさん風の建物を見て、帰りはここに寄ってみようかなんて話しながら、いざ帰りに寄ってみると。何とそこは「お香屋さん」。和服のご婦人たちが出入りしていて、妙な雰囲気だと思いながら入ってみると、何と、何と。二人して先入観念で見ていて何も疑問を持たずに入ってしまったことに、大笑い。

　さて、さて、ということで車を走らせていると、ずいぶん古い民家が…。何気なく通り過ぎたのだが、運転していた奥さんが「今のところ、お店だったみたい」。そこで、しばらく走った後Uターン。道路に面した壁面がツタで覆われたその古い民家は、やっぱりお店でした。看板が出ているわけでもなく、車で走りすぎれば全く気がつかない。

　その名も「あじと」。

　入ってみるとその名に恥じず（？）、古い民家らしくやや天井の低い薄暗い空間。どことなくエスニック風でもあり、和風であり…。

　気持ちよい天気なのでテラスに出てお食事をいただくことにする。お昼のメニューはいわゆるお任せのランチセット風で、奥さんは「本日のおすすめセット」、私は「本日の玄米ごはん飯セット」を注文した。実は、お膳が出てくるまで何が出てくるかはわからない。

　注文してしばらくしてから出されたお膳を見ると「ヘルシー！！」。やや薄目の味付けをしたのイカの煮物がメインディッシュ。野菜の煮物にポテトサラダや春菊の胡麻和え、お香のものなどなど。みそ汁はワカメとタマネギのスライスが具だくさんに入っている。見た目にはちょっともの足りなさそう。でも全部いただくとけっこう満足。

　始めて訪れた店で、まだ勝手がわからないのだが、どうも時間帯によって名前が変わるらしい。ランチタイムは「ごはんカフェ・あじ子」、ティータイムは「ゆるみ庵・あじ平」、そしてディナーからコミュニケーションタイムは「語り場・あじ天」。さらに、さらに。お箸のお店「かけ箸」なんてのがあったり、「タロット研究会」なんてのがあったり。

　なにやら正体不明なのだが、肩の力が抜けて落ち着けるお店。「あじと」というか「隠れ家」というか、子どものころの「秘密基地」めいている。

　奥さんとは、「回を重ね、いろいろな時間に来てみようね」ってことになった。我が家からはちょっと遠いが「あじと」にしてみたい店だ。

　気になる方は、ちょっとこちらをご覧あれ。
http://www.moku.jp/pc/index.html